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ケーシー高峰の放射能ネタ [その他]

5月1日の日本テレビの人気番組「笑点」
実はこの番組は嫌い。特に大喜利は積極的に嫌い。特に先代円楽の庶民派気取りのポピュリズム的ネタというか発言が虫酸が走るほど嫌いだったから。たぶん、2年前に民主党に投票した心情左翼ならぬ心情庶民とか、石原慎太郎の狙った発言を小気味良いと感じる層と視聴者は被っているのではないか。

ただ前座(?)にはTVにはあまり登場しない寄席の実力派や若手あるいはTVに出られないアナーキーな芸人が出てくることはある。まぁヒマであれば、そういう人が出ていないかチェックするのは良いかもしれないが。

で、5月1日の笑点の前座はケーシー高峰師匠。

出てきていきなりスーパーブラックなネタ。

”放射能の原産地、福島県いわき市よりやってまいりました。皆様方に放射能をお分けしたいと思います”

と言ってトレードマークの白衣をパタパタ。

素晴らしい!
もしかしたら暫くはテレビに出られないかもしれない、下手をすれば不謹慎と糾弾されかねないネタをGWの日曜日のお茶の間向け番組で披露する覚悟。
言ってはならない(かもしれない)タブーにチャレンジしてこその芸。

ケーシー高峰は下品でエロでアナーキーな芸風が持ち味だけど、俺はそうした日常からかけ離れたところから社会を観察し反映させる芸が大好きで、そういうのはモンティ・パイソンが代表的だけど、普遍的な意味を持ったり時代を超えて人を笑わせる力があると思っている。

そして昨日のケーシー高峰は不謹慎で下品で、しかし力いっぱいの抗議を含んでいて最高だったと思う。
”ウソをつかれたよ” などという稚拙な表現ではない、本物の表現者だからこそ出来る芸だった。ぜひもう一度見たい。
幸いなことに、「笑点」は長野ローカルでは一週間遅れで再放送があるので、今週土曜日にはもう一度見ることができる。


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